会も終わりに近づいた頃、シュワッブはスピーチを行った。ニューヨークの人々は長い演説を好まないため、「好感を与えたいのなら、スピーチを短時間で切り上げることだ」とシュワップにそっと忠告する者もいた。だが、晩餐会でのシュワッブのスピーチは、実に九〇分という長いものだった。にも関わらず、彼はこのスピーチで会場全体を魅了してしまうのである。
皆を魅了したものとは何だったのか。それはシュワッブの強烈な個性と、彼から発表された、大規模で明確な鉄鋼業界再興計画だったのだ。